本格屋のディスポーザー

ディスポーザーの防振技術(サイレント機能)

現在アナハイム社のディスポーザーに防振(サイレント)機能を導入して販売しているのは、本格屋だけです。
ディスポーザーについては一般的に知られている内容が少なく、消費者の皆さまにもきちんとした知識を持っていただくため、データなど出せるのものを少しずつ公開してまいります。

日本で使用される米国ディスポーザーの音が大きい理由

アメリカのシンクは2槽に分かれ小さめの槽、ステンレス板の厚みは「1.2mm」という場合が多く大変頑丈にできています。
一方日本のキッチンは大きいシンクの槽が好まれやすく、大量生産のためにステンレス(SUS304)板の厚みを0.7mmとしています。0.9mmなどの厚みのものは特注品などです。

この日本のシンクのステンレスの厚みの差が騒音と振動の原因となっています。
日本製のキッチンシンクは米国製のディスポーザーを付けると、キッチンの上の食器が浮いて移動するほどの大きな振動や80デシベルに届くほどの大きな音が発生します。

特にディスポーザーを稼働させたまま洗い桶にたまった水を一気に流したりする場合には、ディスポーザーの振動とシンク自体の振動が共振して増幅され「キッチン自体が波を打つほど揺れる」ことがあります。
モーターの回転数の遅いISEディスポーザーの場合は、8〜10kgの重量があるため空回しをしているときは静かに見えます。ところが一定の負荷以上のごみと水が流れ込むと、ディスポーザー自体がお尻を振ってキッチン全体がギシギシと音を立てて揺れるほどになります。
これがシンクそのものを微妙に変形させたり、プラスチック部品を割って水漏れを起こしたりします。

ホーロー製や人工大理石のキッチンは日本製でも問題は起きません。

米国ディスポーザーには防振システムを組み込む必要があります!

かつて日本向けに防振対策を講じていないアメリカ製ディスポーザーを、そのまま日本のシンクに取り付けた結果「そのディスポーザーは欠陥品じゃないのか?」と疑われてきました。
本格屋のディスポーザーは本体のクッションマウントを「高比重防振マウント」に交換、シンク排水溝の接続部分に「防振アダプター」を採用し、2段階で振動と騒音を抑える仕組みを取り入れています。更にシンクの底部にダンパーと呼ばれる制振シートを使用する場合もあります。

またアメリカで1/3馬力(300ワット以下)と呼ばれる、もっとも低価格のディスポーザーを静かであるといって高値で販売しているケースもあります。
基本的に500ワット以下の製品は噛み込みトラブルを起こす頻度が高く、骨などが処理できないことが多くなります。
米国製でもこの低出力の製品は余りお奨めできません。

本格屋の防振型アナハイムディスポーザー(サイレントディスポーザー)

本格屋はアナハイムマニュファクチャリング社の輸入元です。

アナハイムディスポーザーには、シンクフランジと本体の間に生ゴミ処理中の振動の伝わりを抑えるクッションマウントが入っています。
本格屋ではこのクッションマウントをオリジナルの「高比重防振クッションマウント」に変更し「防振型アナハイムディスポーザー(サイレントディスポーザー)」として販売※しています。
※製品名の末尾にSが追加されているものが、本格屋のサイレントディスポーザーです。

本格屋のオリジナル防振機構

ディスポーザー本体の防振クッションマウントとシンク接続部の防振アダプターの2か所で大きな振動を吸収しています。
シンク底部に下からダンパーを張り、さらにシンクの揺れ自体を抑えることも可能です。

本格屋独自のこの防振機構を組み込んだディスポーザーだけが、サイレントディスポーザー(防振型)と呼ばれて型式の末尾にSの文字を表記しています。

オリジナル高比重防振クッションマウントの素材
高比重防振クッションマウント

高比重防振クッションマウントに使用している防振ゴムは、強い衝撃にも変形しない独自の防振素材を使用しています。

ビルの基礎に使う免震積層ゴム(ビルダンパー)はゴムとゴムの間に鉄板を何層も重ね、変形を防いで大きな振動が伝わるのを防いでいます。 本格屋の防振ゴムはこの考え方を取り入れ、鉄板の代わりに比重の高い特殊な粒子を混ぜたゴムで変形を抑え、振動をカットします。

防振機構を使った騒音比較

シンクマスター950(ウエストキングWKI3300)でキャベツを粉砕したケースです。
騒音測定方法はGE(米国ゼネラルエレクトリック社)の社内基準を採用しました。

防振機構なし
防振機構なし

瞬間的に82dbA(大変うるさいと感じるレベル)まで上昇しています。
ほとんどの処理が終わる15秒〜70秒後まで72dbA(サイクロン掃除機の強レベル)、100秒過ぎまで57〜70dbAの騒音が断続的に続きます。

本格屋のオリジナル防振機構を組み込んだ場合
防振機構あり

瞬間的に63dbA(ややうるさいと感じるレベル)まで上昇しますが、緩やかに下降し55dbA(洗濯機レベル)で安定します。

ディスポーザーの防振・防音技術とは

ディスポーザーの振動を防止するには、どの周波数帯の振動を取り除くか見極め、その周波数とエネルギーを除く防振素材を採用し硬度や混合物を調整していきます。クッションマウントは排水が触れる部分のため、温度変化、水・塩分・油・洗剤などが触れても性能を維持する必要があります。

本格屋の高比重防振クッションマウントは3年経過したころから初期性能から減衰していきますが、通常のクッションマウントよりも振動防止効果は大きい状態で維持されています。
本格屋では快適にご利用いただくため、定期交換を推奨させていただいております。

振動周波数のグラフを見ると明らかに0〜2000Hz辺りの周波数帯の振動が多いことがわかります。もう少し周波数を広げて捉えると0〜4000Hz。

人の可聴域は20〜20000Hzです。
ここを取り除き、全体の振動周波数をより低周波に移行させれば静かになり、人の感覚には気にならない周波数に近づきます。体感的には一層静かになったと感じます。

本格屋では、今後もさらに一層の振動・騒音を抑えるための研究を重ねて参ります。
ご不明な点、ご心配な点がありましたらお気軽にご相談ください。

ディスポーザーの振動・騒音を防ぐには

米国ディスポーザーの振動や騒音が大きすぎる場合には、防振対策を施します。
振動抑制や運転音の騒音対策には 1.防振3点パッキン、2.防振クッションマウント、3.制振シート(ダンパー) の3つの方法があります。
3つの対策を施せば、振動騒音ともに体感的に1/3〜1/10以下になるでしょう。

米国メーカーのディスポーザーは上述の理由の通り、モーターの出力の大きなものを採用しています。
とても頑丈で処理能力が高い一方、日本の薄いシンクにつける場合には防振対策をお勧めしています。
防振3点パッキンは、本格屋の取り付け部品付きの製品に含まれています。

防振マウントは、ディスポーザー本体のクッションマウントと交換して使用します。
高価な防振ゴムに金属を混ぜ込み比重を高めていますので、運転時にディスポーザー本体が発生させる大きな衝撃を吸収します。
詳しくはこちら

防振用ダンパー(シート)は、シンクの底部に直接貼り付けてシンクの振動そのものを吸収するものです。
蛇口からの水の落ちる音が気になる場合にもぴたっと静かになります。シールをはがすだけで簡単に貼り付けられ一度貼るとはがれません。

ご紹介した商品はこちら

ディスポーザー防振3点パッキン(取り付け部品付きの商品には付属しています)

防振クッションマウント

制振シート(ダンパー)